■ノエビア、育毛剤に応用可能な生体内たん白質の研究成果
2007.03.26
ノエビアは、慶應義塾大学医学部との共同研究によって、Wnt5a(生体内たん白質の一種)が低栄養条件下の毛乳頭細胞死を抑制することを発見した。また、精油成分(フェニルエチルアルコール)がWnt5aの遺伝子レベルでの発現を増加させる作用を見出した。この研究成果を応用して、今夏、新しい育毛剤を発売する予定だという。
Wntは生体内にあるたん白質で、主に生物が生まれる前後の器官の形成に関与することが知られている。現在、19種類見つかっているWntの中の数種類は毛包の形成に関わっていると考えられているが、それらの機能はまだ十分に解明されていないという。
毛乳頭細胞は、毛の伸長に関わる毛母細胞の機能を調節し、発毛・育毛に重要な役割を果たしているという。そこで、ノエビアでは慶應義塾大学医学部と共同研究を行い、毛乳頭細胞に影響するWntを調べたとしている。
低栄養条件では毛乳頭細胞は死んでしまうが、この条件下で各種のWntたん白質を作用させたところ、Wnt5aに細胞死を防ぐ効果のあることを発見したという。Wntはこれまで、とくに生物の生まれる前後の器官形成に大きく関与することは知られていたが、各種Wntの機能は十分に解明されていないと指摘する。今回のWnt5aの毛乳頭細胞死に対する保護作用は、育毛研究に大きく貢献したものと考えているという。
また、Wnt5aの遺伝子レベルでの発現に影響を与える化合物を調べた結果、フェニルエチルアルコールなどの精油成分にWnt5aの発現を増加させる作用が認められたとしている。ノエビアでは、この研究成果を応用し、今夏にも育毛剤の新商品を発売する予定だという。
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