■ライオン「オキナワモズク」の薄毛抑制効果を発表
2007.03.26
日用品大手のライオンは26日、海藻の一種「オキナワモズク」の抽出物を頭部に塗布することで、前頭部や頭頂部を中心に薄毛が目立つようになる「男性型脱毛症」の悪化を抑制する効果が見込めるなど、育毛に関する新しい知見を発表した。年内に同抽出物を配合した育毛剤を市場投入する計画。
今回、新たに見いだした成果は男性型脱毛症のメカニズムの解明と、脱毛抑制物質としての「オキナワモズク」の発見だ。
脱毛症のメカニズムは、体内に脱毛の合図を出すタンパク質「NT−4」の作用を男性ホルモンが強め、その結果「NT−4」が増加して男性型脱毛症につながる可能性が高いとしている。。人の毛母細胞に「NT−4」を加えた場合、
「アポトーシス」と呼ばれる細胞死が、加えない場合の8倍に上るという。この解明は世界初の成果。
また、「オキナワモズク」の抽出物を、頭部で毛を作り出す毛乳頭細胞などに作用させると「NT−4」の生成が抑制され、それにより脱毛を防ぐことが可能になることを発見した。
メカニズムの解明では、男性ホルモンを添加した毛乳頭細胞などで「NT−4」がどう変化するかを観察した。観察の結果、男性ホルモンが毛乳頭細胞内で男性ホルモンを受け入れる「受容体」と結合すると「NT−4」生成のスイッチが作動し、「NT−4」が増加していくことが実験的に示された。「NT−4」の増加で、毛は正常な寿命をまっとうできず、成長期の途中で抜け落ちてしまうことになる。
脱毛抑制物質の探索は、育毛に有効とされる生薬や海藻などの天然物257種類、化学物質45種類を研究対象として分析した。男性ホルモンを添加した毛乳頭細胞に研究対象成分を加えて「NT−4」の生成抑制効果を調査したところ、「オキナワモズク」の抽出物が「NT−4」の生成量を60%以上削減し、最も有効だった。
いずれも、モデル細胞やマウスで実験を行っており、今後、人間による実証試験を経て、育毛剤などへの実用化を図っていく考えだ。
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