■薄毛!克服!植毛発祥と歴史
「植毛」の歴史は遡ってみると意外と古く、脱毛症の治療としての皮膚移植は19世紀には提案されていたようで、試行錯誤の中、様々な術式が考えられてきました。
具体的な「自毛植毛」の原型となったと考えられているのが、実は日本において、1939年、奥田医師が行った火傷(やけど)の治療研究と言われています。その他にも日本では戦前である、この時期から、笹川医師、田村医師などによって「自毛植毛」に関して究めて優れた術式の研究が行われていたと記録に残されています。
しかし、この「自毛植毛」にとって、大きな発展と成りうるはずだった研究成果も、戦争などの理由で医師が亡くなるなどし、歴史の中へと埋もれてしまったのです。
この戦前に行われていた貴重な研究が、再び世に出る切っ掛けになったのは、あるドイツ人医師が偶然にも、奥田医師の臨床研究を記した文献を発見した為でした。ただ、このドイツ人医師は、この研修を皮膚移植技術に役立てるに留まり、今日の「自毛植毛」の礎となるような発展はここでは見られなかったと言います。
奥田医師の研究成果が「自毛植毛」の手術治療法として、飛躍的な発展をみせるのは、1950年代も後半、米国のノーマン・オレントライヒ医師の手に依りもたらされた部分が大きいと記録されています。
植毛技術も向上? >>
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