■薄毛!克服!植毛株はより小さく
植毛技術が飛躍的に向上した1990年代。
具体的にどのような変化だったのかと言えば、1番に挙げられるのは「パンチ・グラフト」に比べ、その植毛株(グラフト-graft-)の大きさが非常に小さいものになった事だと思います。
「パンチ・グラフト」は20〜30本の植毛株をまとめて植毛した為に、その仕上がりに不自然さがあるのは否めませんでしたが、より自然な毛髪の流れ・生え際の再現の追及から、この植毛株をより小さな単位で植毛していく医療技術が進歩していきました。
1992年にはブラジル医師のウェペルが小さくした植毛株を1000株以上植毛する方法を確立し、「ミニ・グラフト(mini graft)」による植毛技術の先駆けとなりました。
「ミニ・グラフト」とは上述の通り、より小さな単位の植毛株をいい、3〜5個程度の毛根を含みます。
この株分けの技術は、さらに「マイクロ・グラフト(micro graft)」や「シングル・グラフト(single graft)」といった植毛株へと繋がっていきます。株分けにはより高い技術が要求され、それが小さくなれば医師にも、さらに高い専門性と、それに伴う技術が要求される訳ですが、単位が小さいほど植毛は不自然さを感じさせない仕上がりになります。
植毛株が、より「小さいものへ、小さいものへ」と進化していった過程は「自然な植毛」の完成の為には「然るべき歩み」だったと言えます。
植毛株の違い? >>
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